子どもに英語を身に付けけさせたいと考える保護者は多く、英語を習い事として取り入れる家庭も年々増えています。
特に早期の英語教育が重要視される中で、「いつから始めるべきか」「どうやって継続するか」「家庭に合った方法は何か」といった疑問を抱えている方も少なくありません。
この記事では、英語の習い事を始めるタイミングやメリット・デメリット、習い事の種類などについて詳しく解説します。お子さまに合った英語学習のスタイルを見つけ、無理なく楽しく続けられる環境づくりを考えていきましょう。
英語の習い事はいつから始めるのが効果的?
英語習得には「臨界期」と呼ばれる言語の吸収が活発な時期があり、特に幼児期のスタートが効果的とされています。
年齢的には3歳〜6歳ごろで、この時期の子どもは音の違いやアクセントを敏感に聞き分ける力が優れています。この「臨界期」は言語習得のゴールデンタイムと言われており、英語に触れる機会を設けると、英語の音やリズムを母国語のように吸収しやすいのが特徴です。
英語への抵抗感も少なく、楽しみながら学べるため、モチベーション維持にもつながります。そのため、この時期に英語の習い事を始めるのが理想的といえます。
下記の記事で幼児期の英語教育についても詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
「早期英語教育」で広がる可能性!メリットとデメリットを解説|OWIS
幼児英語教育の始め方!0歳からできる英語習得のステップとおすすめ教材|OWIS
ただし、小学生以降でも遅すぎることはありません。低学年では遊びを通じて英語を学び、高学年になると読み書きや文法を組み合わせて、実践的な英語力を身に付けられます。子どもの発達段階に合わせた習い事を選ぶことが大切です。
子どもが英語の習い事をするメリット

習い事として英語を早くから学べば、言語能力だけでなく、思考やコミュニケーション能力、さらには将来の可能性も広がります。
ここでは、英語教育の観点から見た具体的なメリットを紹介します。
英語に対する抵抗がなくなる
子どもが英語に抵抗感を持つ大きな要因のひとつは、「知らない言語」という心理的な壁です。しかし、臨界期にあたる幼児期から英語に触れていると、この壁を感じることなく自然に英語を受け入れられるようになります。
例えば、日常的に英語の歌を聞いたり、ネイティブの先生とやりとりをしたりすれば、英語が“特別なもの”ではなく“当たり前”の存在として認識されます。その結果、大人になってから学ぶのと違い、「英語=難しい」という苦手意識が芽生えにくくなります。
早い段階から「楽しい」と感じられるため、英語が当たり前の存在となり、将来の学習やコミュニケーションに前向きな姿勢を持ちやすくなるのです。
英語脳・英語耳を育める
言語を学ぶ際に重要なのが、「英語脳」や「英語耳」と呼ばれる能力です。英語脳とは、英語を英語のまま理解し、英語で考える力を指します。英語耳とは、英語特有の音や抑揚を正確に聞き取る力のことです。
幼児期は脳の柔軟性が非常に高いため、この時期に英語を聞く・話す習慣を定着させると、英語脳や英語耳が育ちます。日本語との違いに違和感を覚える前に英語に触れれば、「日本語とは異なる言語」を感覚として理解し、自然と受け入れられるでしょう。
また、英語特有のリズムやイントネーションに耳が慣れるため、会話のテンポにも自然に合わせられるようになりきます。
ネイティブの発音が身に付く
英語耳が育つと、発音にも良い影響があります。正しい音を聞き取れる=正しく再現できる可能性が高くなるため、ネイティブのような発音が自然と養われるのです。
また、小さい頃からネイティブとのやりとりや英語のリズムに慣れると、イントネーションやアクセントも無理なく習得できるようになります。成長してから始めるのではなく、幼少期から英語の習い事をしておくと、自然な発音を身に付けることが可能です。
他にも、発音の良さは話す自信にもつながりやすいため、英語での表現力や自己肯定感の向上にも効果的です。
異文化交流ができる
英語を学ぶことは、単に言語を覚えるだけでなく、異なる文化や価値観に触れることでもあります。英語を通じて海外の先生や友達と関われば、自然と異文化に対する理解や尊重の姿勢が育ちます。
こうした体験は、子どもにとって「自分とは違う考え方を受け入れる」柔軟な心を育むチャンスになります。例えば、海外の文化に触れられるハロウィンやクリスマスなどは、グローバルな視点や国際感覚が養われる良い機会です。
また、異文化に触れる機会が増えると、留学や海外での仕事などへの興味も増し、将来的に進路の選択肢も広がるでしょう。
子どもが英語の習い事をするデメリット
英語の習い事には多くのメリットがありますが、一方で注意すべき点やリスクも存在します。英語学習を始める際には、こうしたデメリットにも目を向けておくことが大切です。
ここでは、子どもの発達や家庭環境に応じて配慮すべきデメリットを解説します。
セミリンガルになる可能性がある
英語教育を早期に始める際に気をつけたいのが、「セミリンガル」のリスクです。これは、英語と日本語の両方の言語が中途半端なまま成長し、両言語共に理解が不十分な状態を指します。
特に3歳未満など言語の基礎がまだできていない時期に英語漬けにしてしまうと、日本語の語彙力や読解力が育ちにくくなることがあります。その結果、理解力やコミュニケーション能力の不足につながる恐れもあるのです。
この状態になるのを避けるためには、日本語の読み聞かせや会話の時間をしっかり確保する必要があります。あくまで母語の発達をベースにしながら、英語をプラスするというスタンスで学習を進めていきましょう。
費用がかかる
英語の習い事は継続が鍵となるため、長期的に見て費用がかかる点にも注意が必要です。教室に通う場合は月謝の他に、入会金や教材費、イベント参加費などがかかると考えた方が良いでしょう。
また、通信教育やオンラインレッスンを利用する場合でも、グレードアップするたびに追加教材の購入が必要になるケースもあります。
費用は長期的に必要なため、習い事を始める前に、どの程度まで出費できるか、家庭の教育方針と照らし合わせて検討することが大切です。
子供の負担になる可能性がある
英語学習が、子どもの精神的・身体的な負担になる場合があります。特に、「親がやらせたいから」という理由だけで無理に習わせると、子どもが英語に苦手意識を持ってしまうリスクがあります。
英語は継続が重要なため、楽しく学べる環境を整えることが何より大切です。習い事の時間が長すぎたり、他の習い事との兼ね合いで自由時間がなくなってしまったりすると、疲れやストレスにつながります。
また、「うちの子だけ話せない」と焦る保護者の態度も、プレッシャーとなることがあります。子ども自身のペースを尊重し、成長を一緒に喜べるような進め方を心がけましょう。
英語の習い事の種類

英語の習い事にはさまざまなスタイルがあり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。家庭の方針やお子さまの性格、学習スタイルに合った方法を選ぶことが、無理なく英語学習を続けるためのポイントです。
主な英語の習い事の種類を表で比較しました。
種類 | メリット | デメリット |
通信教育 | 自宅で学べて時間や場所に縛られない | 受け身になりやすく、親のサポートが不可欠 |
英語塾 | 資格・受験対策に特化、学習の習慣がつきやすい | 英会話力が伸びづらく、文法中心になることが多い |
英会話教室 | 楽しく学べるプログラムが多く、会話力が向上 | 読み書きや文法力はあまり強化されない可能性がある |
プリスクール | 生活の中で自然に英語に触れられる | 英語環境で長く過ごすため、日本語力の遅れに注意 |
インターナショナルスクール | 国際的な環境でバイリンガルを目指せる | 費用が高く、日本の教育課程と異なる点に注意が必要 |
英語学童 | 放課後に英語でさまざまな活動ができる | 日本語が通じにくい場合、不安を感じる子もいる |
通信教育
通信教育は、自宅で学べる手軽さが魅力です。CDやDVD、タブレットなどを使って学習する形式が一般的で、スケジュールの自由度が高く、忙しい家庭でも取り入れやすいのがメリットです。
ただし、一方通行のインプットになりやすいため、アウトプットの機会が不足しがちです。効果的に学ぶには、親が学習をサポートしたり、声に出して話す練習を取り入れるなどの工夫が必要です。
英語塾
英語塾は、英検・受験対策、文法の基礎固めなど、知的・学習的な英語力を育てたい場合に適しています。読み書きの練習や語彙の強化に力を入れているところも多く、成果がテストなどの点数として現れる点も特徴です。
その反面、会話力やコミュニケーション力の向上には不向きな面もあります。英語を「科目」として捉えるため、アウトプットが少なく、話す力が育ちにくい傾向があります。
英会話教室
英会話教室では、遊びや歌、ゲームなどを通して英語に触れられるプログラムが用意されており、英語を楽しみながら学べます。ネイティブ講師との会話で、生きた英語を自然に体得できるのが大きな魅力です。
ただし、ライティングや文法の力を養うには、家庭での補強が必要になる場合があります。教室選びの際は、カリキュラムのバランスを確認すると良いでしょう。
プリスクール
プリスクールは、保育園・幼稚園と同じ感覚で通いながら、生活の中で自然に英語に触れられる施設です。英語環境の中で遊びや学びを経験するため、英語耳の習得や英語の発音向上が望めます。
一方で、日本語でのやり取りが少なくなり、日本語の発達が心配になる場合もあります。家庭内では日本語で会話したり、絵本の読み聞かせをしたり、母語を意識して取り入れることが大切です。
インターナショナルスクール
インターナショナルスクールでは、海外のカリキュラムに基づいた教育が行われるため、ネイティブレベルの英語力を身に付けることができます。また、多国籍の子どもたちと関わることも多いので、自然とグローバルな視点も培われます。
ただし、日本の学校制度とは異なる点が多く、大学進学や受験に関する情報収集が不可欠です。また、授業料は高額になる傾向があるため、長期的な教育費の準備も重要です。
英語学童
英語学童は、放課後の時間に英語でスポーツやアート、ダンスなどを学べる施設です。ネイティブ講師と自然な形で英語を使う時間が持てるため、英語をアウトプットする環境として非常に効果的です。生活の一部として英語を取り入れられる点も魅力といえます。
ただし、ネイティブ講師が多いため、日本語が通じにくいという不安が生じる可能性もあります。最初は見学や体験入学を通じて、雰囲気を確認することをおすすめします。
OWISのACEプログラムでは、OWISの在校生以外も参加できる英語環境を提供しています。日常的に実践的な英語体験ができる貴重な場所です。
OWISのACEプログラムの詳細は以下のページよりご覧ください。
英語の習い事で子どもの未来を広げよう

子どもに英語の習い事をさせることは、単に「英語を話せるようになる」のを目指すだけでなく、未来の可能性を大きく広げることにつながります。
幼児期から英語に触れると英語耳や英語脳が育ち、ネイティブに近い発音や自然なリズムを身に付けられます。小学生以降から始めても、年齢に合った方法を取り入れれば確実に力を伸ばせるでしょう。
ただし、英語の習い事には費用面の負担や、セミリンガルになるリスク、子どもへの心理的なプレッシャーなどの課題もあります。そのため、家庭で日本語教育を適切に行い、子どもが「楽しい」と感じながら習い事に取り組めるようにすることが大切です。
英語の習い事にもそれぞれにメリットとデメリットがあるため、長期的な視点でどのスタイルが家庭に合うかを見極めましょう。そして重要なのは、子どもの性格や興味に合わせて無理なく続けられる習い事を選ぶことです。
将来、グローバルに活躍してほしいと考えるなら、インターナショナルな環境で実践的な英語力を身につけさせるのが良いでしょう。
OWISでは、子どもたちが自然に英語で思考し、表現する力を育む環境が整っています。さらに、在校生以外も利用可能なACEクラブでは、英語を使いながらスポーツやアートなどを学ぶことができ、日常生活の中で英語を活用する力が習得できます。
お子さまにグローバルな環境で英語をしっかり学んでほしい方は、ぜひOWISの公式サイトをご覧ください。