インターナショナルスクールとは?
インターナショナルスクールとは、もともとは両親の仕事の都合などで来日した外国籍の子どもたちを対象とした教育機関でしたが、現在は英語力のある日本国籍の子どもも通っています。
基本的な学校生活は、授業を含むすべての英語で行われています。
プリスクールとの違いは?
プリスクールとは、幼児を対象とした英語教育施設のことです。インターナショナルスクールでも「幼稚部」「インターナショナルプリスクール」が設置されているところもありますが、プリスクールとは異なります。
インターナショナルプリスクールもプリスクールも、対象年齢は3~5歳くらいです。
一般的な保育園・幼稚園との違いは「英語を通して」やり取りを行うという点です。
また、スポーツや音楽、アートを積極的に取り入れたり、スクールによってはモンテッソーリやシュタイナー、イエナプランなど、西欧の教育法を取り入れたりするところもあります。
プリスクールは認可外保育施設ですが、一定の条件を満たせば幼児教育無償化の対象となる補助が受けられます。
インターナショナルスクールの特徴と日本の一般校との違い
一般的な日本の学校とインターナショナルスクールの最大の違いは、校内で使われる公用語です。
他にも、カリキュラムや学費などが異なります。
カリキュラム
一般校では「学習指導要領」に沿ったカリキュラムが組まれるため、日本全国どこに行っても均一の教育が受けられる利点があります。
一方インターナショナルスクールは、各スクールが独自の学校理念と教育メソッドを持ち、それぞれに特色や利点があります。
インターナショナルスクールのカリキュラムで、世界でも有名で信頼性の高いものとしては、バカロレアとケンブリッジがあります。
ケンブリッジ国際カリキュラム(CAIE=ケンブリッジ・アセスメント国際教育プログラム、5〜19歳が対象です。
国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)は1968年に設置された教育プログラムで、世界各国で使える大学入学資格(国際バカロレア資格)を与えることで、大学進学を後押ししています。
学費
一般的な日本の学校(小学校~高校)とインターナショナルスクール(満5~18歳の場合)のおおよその学費をまとめました。
下記の小学校・中学校・高校の授業は、、。和令3年度子供の学習費調査(文部科学省)参考にしています。
小学校 | 中学校 | 高校 | インターナショナル・スクール | |
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年齢
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満6~12歳
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満13~15歳
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満16~18歳の場合
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満5~18歳の場合
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期間
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6年
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3年
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3年
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最長13年
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学費
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公立:35万2,566人
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公立:53,000-8,799
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公立:51万2971円
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150万~300万円
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(年間)
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円
私立:166万6,949円
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円
私立:143万6,353円
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私立:105万4444円
(全日制の場合)
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受験
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公立:なし
私立:ある |
公立:なし
私立:ある |
あり
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あり
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日本の一般的な公立校であれば、小学校・中学校の義務教育の授業料は無償であり、2010年から公立高校、2020年から私立高校も授業料が実質無償(所得制限有り)です。
小学校から高校までの12年間を一般の公立校で過ごすと約500万円の学費がかかり、私立校であれば約1,700万円かかります。
対してインターナショナルスクールは、学費が高額で、2,400万~から3,600万円以上が必要だと言われ、公立の学校に比べて4倍以上の差です。
学費以外にも、部活、習い事、塾など、学生生活を送る上で多くの出費をカバーしなくてはなりません。
入学時期・条件・試験
インターナショナルスクールの入学時期は、9月が基本です。
インターナショナルスクールの入学条件は、英語での教育環境についていけるだけの英語力が必要です。
学校関係の書類が英語で配布されるスクールもあるため、子どもの英語力だけでなく、少なくとも保護者1名は英語が堪能であることを条件にするスクールもあります。
その他、両親のどちらかが外国籍であることや、海外在住歴がある児童など、スクールによって条件は違いますので、その都度確認してください。
また、インターナショナルインターナショナルスクールの入学試験では、一般的な学力試験や面接、小論文の提出や保護者面談などが審査対象となります。
卒業資格と認可機関
一般的な日本の子どもたちは、小学校・中学校・高等学校(高校)「一条校」と呼ばれる文部科学省に認可された学校に通学します。
ところが、たいていのインターナショナルスクールは、独自のカリキュラムに沿って無認可で運営されているため、そのままでは日本の高校や大学の入学基準の満たせません。
インターナショナルスクールに通い、日本の高校の入学資格条件を満たすには、以下のような方法があります。
- 中学校卒業程度認定試験を受験して合格する。
インターナショナルスクールに通い、日本の大学の入学資格条件を満たすには、以下のような方法があります。
- 高等学校卒業程度認定試験を受験して合格する。
- 国際的な評価団体(下記参照)の認定を受けているインターナショナルスクールの高等部を卒業する。
- 国際的な大学入学資格国際である、国際バカロレアアビトゥア・バカロレア・アトゥビア・アGCEAレベルなどを取得する。
国際的な評価団体
WASC(米国西部学校大学協会)
CIS(インターナショナルスクール評議会)※旧ECIS
ACSI(国際キリスト教学校協会)
■NEASC(ニューイングランド大学協会)
ただし、海外の大学では大学ごとに条件が違うので、問い合わせをしたほうがよいでしょう。
インターナショナルスクール卒業後の進路
- 海外の大学へ進学
- 英語で勉強できる日本の大学へ進学
- 一般的な日本の大学へ進学
一般的なインターナショナルスクールでは、英語での教育が行われている、卒業後の進路卒業後の進路も海外への進学が主流となっています。
また、それ以外にも、「英語で授業が行われる日本の大学」や「日本の一般的な大学」などを希望する生徒もおり、進路は様々です。インターナショナルスクールに通う英語力は、日本語での試験に慣れていないため、日本の大学に進学する場合は、日本語の対策も行うとよいでしょう。
進学先が海外となると、個人では最新の情報が集めにくい場合もあります。
各インターナショナルスクールには独自に進学用のカウンセラーやアドバイザーが設置されているため、利用するとよいでしょう。
インターナショナルスクールへ進学するメリット
インターナショナルスクールへ進学すると、一般校にはないさまざまなメリットを享受できます。
英語の環境が理想的
インターナショナルスクールでは、「英語を習う」のではなく「英語で習う」のが特徴です。
文法や定番のフレーズを習う英会話教室や塾での勉強とは一線を画しています。
教育水準が高くグローバルな感性が身につく
さまざまな国籍の子どもたちと学ぶ環境は、ニュートラルな姿勢で国際社会を見る目を養い、多様性の理解に役立ちます。
ケンブリッジ国際カリキュラムをはじめ、インターナショナルスクールで行われている「科目横断型の学び」、物事を深く探求し、多角的な考え方ができる人物の育成に役立つものとして注目されています。
その他、体験型学習やスチーム教育など、主体性のある思考をモットーとした教育が主流です。
家庭環境やバックボーンなどが似ている
インターナショナルスクールに通う生徒たちの保護者は、スクールに継続して通うだけの経済力と、国際的な感性を持っていることが多いです。
卒業生どうしも、社会に出たあと、同じような分野で活躍するかもしれません。
インターナショナルスクールへ進学するデメリット
インターナショナルスクールへ通うのはメリットばかりではありません。
とにかく費用がかかる
インターナショナルスクールは、学費だけでなく、塾や習い事などにもまとまった費用がかかります。
年間授業料が150万円以下のインド系スクールなどもありますが、それでも月に10万円以上が必要で、家計に大きな負担となります。
将来目指すものが日本語が必須なとき
警察官や政治家などの公職、弁護士や医者、その他日本国内の事務系の職業は高い日本語能力が必須です。
こういった職業を目指して大学に入る場合、入学試験はもちろん、入学後の授業も日本語で受けることとなります。
英語力が思うように伸びるとは限らない
インターナショナルスクールでは、基本的には英語が公用語とされています。
従って、子どもの英語力が伸び悩んでいるとすれば、授業が理解できず、学力自体の低下が懸念されます。
このほか、教師の学校方針と合わない、仕事で転勤になったことなど、不測の事態が起こったときに、一般校のそれまでと同じようなカリキュラムの学校が近くにある限り。
インターナショナルスクール出身の芸能人・有名人
インターナショナルスクール出身の芸能人・有名人と言えば誰が思いつきますか?
芸能人や有名人が自分の子どもをインターナショナルスクールに通わせることもあります。
彼らがインターナショナルスクールを選ぶ目的は、海外進出を想定した「英語力」、芸能人だから(または、芸能人の子供だから)、目悪くて済む「匿名性」、一定以上の経済力がある家庭の子どもたちが通う「治安の良さ」があります。
インターナショナルスクール出身の芸能人・有名人
宇多田ヒカル
松田翔太
青山テルマ
水原希子
コウキ
宮沢氷魚 など
インターナショナルスクールに子どもを通わせている芸能人・有名人
赤西仁・黒木メイサ
藤本敏史・木下優樹菜
梅宮アンナ
ダルビッシュ有・紗栄子
東原亜希・井上康生
松山ケンイチ・小雪など
まとめ
インターナショナルスクールは、日本に居ながらにして英語での学びや国際的視野を身につけられる教育機関です。
様々な条件がクリアできそうなら、まずは資料の問い合わせや学校見学をしてください。